電子マネーとクレジットカードも、現金を使うことなくスマートに買い物ができる便利な機器です。しかしそれぞれの違いについて聞かれると、実はよくわかっていない方が多いのではないでしょうか？そこで今回の記事では、電子マネーとクレジットカードの違いを解説します。それぞれの特徴を捉え、便利に使いこなしていきましょう。

電子マネーの特徴

電子マネーとは、平たくいえば「電子化されたお金」のことです。たとえば100円硬貨や1,000円札は、「実態」があります。しかし電子マネーはお金を電子データとして記録するため、実態がないことが大きな特徴です。この項目では電子マネー特徴を解説します。

決済が瞬時にできる

電子マネーの最大の特徴は、決済が瞬時にできる点です。スマートフォンから専用の機器にかざすだけで支払いが済むのでスムーズな決済はもちろん、現金を持ち歩く必要がないことから盗難、紛失に遭う恐れもありません。

また昨今は新型コロナウイルスによる影響から、非接触型の決済方式が好まれています。この点から見ても電子マネーであれば、安心して決済できるのです。

2種類の支払い方式がある

電子マネーには「プリペイド式」「ポストペイ式」2種類の支払い方式があることも特徴です。

プリペイド式とは、事前にコンビニのATM等で現金をチャージ（入金）して利用する方法で、現在の電子マネーのメジャーな支払い方法です。一方ポストペイ式は、クレジットカードと連携させて支払う方法で、利用料金は後からクレジットカード会社から請求される仕組みになっています。

プリペイド式のデメリットはいちいち現金をチャージ（入金）しなければならない点ですが、お金を使い過ぎる心配がありません。一方でポストペイ式はチャージする手間が省ける分、考え無しに使うと後で請求金額が莫大になる恐れがあります。

クレジットカードの特徴

クレジットカードの特徴は、支払いをクレジットカード会社が代わりに建て替え、利用料金は後から請求されます。いわゆる「後払い」で買い物ができる点がクレジットカードの大きな特徴です。その他、クレジットカードの特徴をいくつか解説します。

利用限度額が多く、世界中で利用できる

クレジットカードの主な特徴は、利用限度額の多さと、世界中で利用できる利便性の高さです。たとえば電子マネーの場合、盗難に遭った際の悪用を防ぐため、利用限度額は5万円までとされているのが一般的です。それに対しクレジットカードは最低でも10万円～30万円まで利用できる仕組みになっています。

また、ほとんどのクレジットカードは国際ブランドであるVISAやJCB等に加盟しているので、海外での買い物の際にも気兼ねなく利用できます。

各種保険が利用できる

各種保険が利用できる点もクレジットカードの特徴です。

たとえば購入した商品が盗難に遭った際、購入した金額が保証されるショッピング保険に、カードを紛失した際には盗難保険、さらに旅行中に事故やケガに見舞われると入院費や治療代を肩代わりしてくれる旅行保険も利用できます。

旅行中の不慮の出来事などないに越したことはありませんが、万が一にも備えがあった方が、安心感は高まります。

電子マネーとクレジットカードの具体的な違い

電子マネーとクレジットカードも、現金を持つ必要がないキャッシュレスである点は共通していますが、どのような点に違いがあるのでしょうか？この項目では具体的な違いについて解説します。

審査の有無

電子マネーとクレジットカードの最大の違いは、「審査があるかどうか」という点です。電子マネーはアプリやカードを入手するだけで利用できるので、審査を受ける必要はありません。

一方でクレジットカードの場合は、氏名や年齢、職業や収入といった個人情報をクレジットカード会社に提出して、クレジットカード会社が「この人は後払いしても問題ない」と認められない限り、クレジットカードを持つことができません。

つまり電子マネーは誰もが持つことができますが、クレジットカードの場合はある程度信用が求められるのです。

決済の早さ

決済の早さでいえば、明らかに電子マネーの方が早いです。なぜなら電子マネーは機器にタッチするだけで決済できるのに対して、クレジットカードの場合はサインや暗証番号の入力を求められるからです。

それに物理的なカードの有無も、決済の早さに影響を与えています。電子カードはスマホを出すだけですが、クレジットカードは財布を出し、さらにそこからカードを出さなければいけません。

実際に早さの違いを比較したデータもあり、2019年のJCBの調査によれば、レジの会計において現金の場合28秒、クレジットカードは12秒、そして電子マネーは8秒になったというデータもあります。

利用できる場所の違い

電子マネーもクレジットカードも、それぞれのブランドに対応したお店でしか利用できません。従って場所によっては（クレジットカードは使えるが、電子マネーは使えない）といったこともあり得ます。

そして海外の場合だと日本の電子マネーはまだ対応していないので、利用できません。しかし海外ブランドに対応しているクレジットカードならば、世界中どこへいっても使うことができます。つまり利用範囲の広さでいえば、クレジットカードの方が便利といえます。

チャージの有無

電子マネーはクレジットカードよりも手軽に入手でき、また早く決済できることが魅力です。しかしプリペイド式は、事前にお金をチャージする必要があります。一方でクレジットカードは後払い制なので、チャージの必要はありません。この点は高額な買い物をする際に顕著に表れます。

電子マネーは「今ある現金」を電子データに置き換えているだけなので、持ち合わせ以上の買い物には対応できません。その点、クレジットカードは持ち合わせ以上の買い物でも問題なく対応できるので、高額な買い物ならクレジットカードの方が向いています。

電子マネーとクレジットカードの違いを簡単にまとめると、電子マネーは手軽に入手できて決済も早いですが、使用できるのは国内に限られます。一方クレジットカードは審査があるので入手するのが手間ですが、世界中どこでも使えて、電子マネーよりも利用上限額が高いことが特徴です。このような違いがあるので、それぞれのライフスタイルに合わせて使い分けていけば、より上手に活用できることでしょう。

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